「日本一やかましい」
とか、
「天下の奇祭」
とか、さまざま修飾語はあるけれども、
産まれる前から聞いているこの祭り囃子には美しさを感じる。
あの間合いの難しいこと。
(最近は美しい間合いとは逆ベクトルの、単に勢いで速く一見テンポよく叩くのあはやっているみたい。はやくちゃっちゃと叩けばアラは見えないもの。)
ずっと聞いているけれども、きっと叩けない・・・私は一度もその祭を構成する祭車町に入ったことが無い。
祭の一日目は「試楽」といって、町の雰囲気はややおとなしめ。
本番は二日目の「本楽」、とりわけ神社の前での「渡祭」。
試楽の日、
自分は日中はいつもの神社のお月次祭での奏楽で出かけていて、
夜は恒例の飲み会。
祭の町にある店舗の二階で一品持ち寄りの会。
神社の本殿の中はエアコンが入れてもらってあり、
戸外よりかはずっと快適ながら、
袷の白衣、袴、雑色衣装なので汗だく。
夜の飲み会会場まで自宅から徒歩ででかけ、これまた汗だく。
さすがに翌日は脱水症状気味で頭が痛く、
水だけでは水分が吸収されにくいくらいに津液を喪失していて、
あえなくスポーツドリンクに手を出す・・・甘いので苦手なのだ。
でもこのときはさすがにぐびぐび飲めた。
漢方にいいのがある。
イスクラ産業の「麦味参顆粒」はこういうときにもってこいなのだが、買い置きがなく無念。
飲み会会場の横を通り過ぎる祭車。
イレギュラーな「作物」をのせた車。
昔、この祭が「桑名祭」の一部だったころには、
ねぶたまつりのような作り物がたくさん出たらしい。
これは蘭陵王の作物。
他には神功皇后とか桃太郎とか鏡獅子とかがある。
おおかたの車は提灯。
その提灯も明かりがよくみえるようにごくごく薄く紙を貼っていたり、
彫刻や天幕にこったりといろいろなのだそう。
日中のお月次祭の曲に今日はたまたま二回、壱越調の蘭陵王を入れていたので、西矢田の陵王をばしばし撮る。
飲み会で出た蛤。
「ハマグリ師匠」ご提供。
とても大きい。
紙コップと比べるとこの通り。
オレンジ色の大きな月と祭車・・・ピンぼけしとるな。