作曲:柳川検校
作詞:不明
三味線組歌・柳川流派手組
調絃:本調子
(一歌)
待つにござりた、愛しの君やノ、今夜ござらざ、焦がれ死のン
(二歌)
とても縁なき、イヨの仲ならノ、などや初めに、辛からでン
(三歌)
月は更科、紅葉は立田ン、ン花は御吉野、其方のイヨ振りは、類ないよ、イヨ両人とン
〜合の手〜
(四歌)
ン思い余り、あこがれ行くは、ン千鳥鳴くちょう、川辺のちり原、冴ゆる夜風、厭わじ
〜合の手〜
(五歌)
君と我とは、籰の糸の、切れて離れて、また結ぶ
思うままならぬ、今宵かな、月は朧で、夫は来て、紅葉葉を、イヨ、濃いは散るエヨエ
三味線音楽の最も古い形式の組歌のうちの派手(はて)組の1曲。
これまた三味線音楽の最も古い形式を伝える柳川流三絃の祖・柳川検校の作曲です。
野川流にも類似の曲があります。
一、二歌、と三、四歌は段合わせ、あるいは打ち合わせが可能・・・地歌独特の面白い趣向ですが聴いている分には多分カオス。
五歌以降はテンポがぐっと上がって行き、歌う方も緊張します。
一見、簡単そうでいて、細かいところで難しいです。
細かすぎて伝わらない良さ満載。
楽譜に表現しきれない細かい表現がたくさんあるので、
本当に理解できているのか不安になりますね。
12月の組歌演奏会の演目です。
BBSH在学中は演奏会出演をことごとく断っていたので久しぶりの舞台です。
詳細は近くなったらお知らせいたします。
ご興味のある方、チケット差し上げますよ〜。