ここ3年、声をかけてもらっている、この時期の個展打ち上げでの演奏。
「なんでもいいよ」
と言ってくださるので、そのお言葉に甘えて、
そして、これは今後も変わらないでしょう。
一年目は「あれねずみ」とおまけの「きつねの嫁入り」。
作物は短くて調子も良いし、滑稽なうえに、地歌の要素もばっちり入っている・・・音の指定がなくて、京イントネーションを要求される場所多数、特に「あれねずみ」。
二年目は笙を吹いたんだったっけ?
そのすぐ後の同じような集まりで「吾妻獅子」の一部を。
おめでたい曲なのでいいかと思ったけど、
案外だれた。
その半年くらい後の、これまた同じような集まりで「都十二月」の祇園祭~年末まで。
これも調子がよくて展開も早く、適度に手事部分もあって反応がよかった。
会場が狭いのと人と食事類でいっぱいになるので、コンパクトな楽器=三絃か笙にしてきた。
今回も三絃で、と思い、選曲し、
今のところ仕上がっている「三津山」の後半をやろうと思い、練習していた。
が、
あまりよくない気がして来た。
個人的には謡曲に取材した狂女もの、怨霊もので、好きな感じ。
謡曲がオリジナルの怨霊もの、狂女もので特に三下り系はのりがいいので楽しい。
「富士太鼓」「鉄輪」「道成寺」、どれも好き。
作詞が後楽園四明居、三絃作曲は光崎検校、手付けは八重崎検校。
大曲中の大曲で、ガチでやれば30分の長旅。
作詞が後楽園四明居の曲は思い入れの強い曲でもある。
「桂男」と「古道成寺」。
抜粋した「三津山」の部分も、それなりに緩急がっていいかな、とも思ったけど、
全体の文脈をそこだけで表現しようとするのは乱暴かな気がしてきた。
また「あれねずみ」にしようかとも・・・
しかし、そう何回もなあ。
それで、
筝ではいけないか相談しようと思いはじめている。
「さあ、こちらにご注目!」
って言うのがなかなか申し訳ない会なので、
なんとなく後ろで音がなってる、程度がよい。
気が楽だ。
筝の手事の好きなの、「冬の曲」「夏の曲」「楓の花」なんかをやってみたらどうか、と。
久しぶりに弾いてみたけど、
意外と弾けた。
一時期、これらばっかり弾いていたから、ね。