地歌手事もの砧もの追善曲
作詞不詳
作曲:峯崎勾当
筝手付け:小松景和
三絃本調子→二上り
筝半雲井
夕づく日、入りぬる後を差し替えて、匂う蔓の木隠れに、
露を玉貫く蜘蛛(ささがに)の、いと面白き振る舞いを、
見る裏方の忍の軒に、夫を松風、
憂き身に沁みて去らぬ玉床、小簾の内、
恋しき人の影ならで、去らぬ光を手枕に、
涙訪い来る月影の、情無き世夜半の遠砧。
手事
聞くも侘しく更け果てて、哀れを余所に有明の、
尽きぬ思いを告げ渡る、鳥は物憂き秋の夜な夜な。
出ました、峯崎勾当。
私の中では「結構昔の人で吾妻獅子の作曲者」。
歌が難しいです。
ちょっとないな~、思うメロディーが一杯出てきます。
手事もなかなか手強い。
まだ2回くらいしか練習していませんが、名曲の予感・・・いまの時代まで残っているのは名曲ばかりですが。
7月の社中演奏会での演目になる模様。
「蜘蛛」を「ささがに」って読ませる歌詞によく出会います。
謡曲に取材した怖いのにちょいちょい出てきますね~。
で、そういう曲が好きなので余計に印象に残っているのだな。