いつも結婚式の奏楽でお邪魔する神社で、
今日は真夏に珍しく2組の結婚式と1つの模擬式。
模擬式とは、
これから結婚式をあげようというお二人、
あるいは親御さん(!)が親族席に座り、
モデルさんを新郎新婦に仕立てて、
実際とほぼ同じの式次第で一連の流れを体験していただくというもの。
この神社では初めて、と宮司さん。
模擬式とはいえ奏楽に変わりはなく、
私個人としては、
篳篥で1日3式は初めてのことでした。
笙で3式は何回か経験済み。
なんとかぶっ通しで1時間くらいは吹けるようになってはいるので、
大崩れはしないとは思っていましたが、
本番には不思議な力があって、
それに飲み込まれないように踏ん張るからとても疲れます。
慣れた楽器(笙、筝、三絃)でもそうなりますので、
一番不安な篳篥となれば尚更。
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笙吹きとして、
「篳篥が吹きやすい笙とは何か?」
から始まって篳篥を吹き始め、
これがフィルターになって今に至ります。
篳篥の立場になった時に欲しい笙の音がよくわかるようになりました・・・それが満たされるかどうかは別として。
演奏だけではなく、
笙の扱い一つとっても、
演奏者によって色々だな、とわかったのは篳篥を持ったから。
同じ団体の練習会は別として、
本番となると一菅立ての場合がほとんどで、
自分が笙を担当する場合には当然、他には笙はいないから。
そして、
笙は神楽を歌うこともあるよ、ってのが笙の大変なところと言われています。
浦安舞や豊栄舞などは広く舞われ、演奏されているので、
そうそう絶えることはないでしょう。
間違って歌われていても訂正する機会はたくさんあるかと思います。
しかし、
神社によっては、
その神社にのみ伝わる神楽があります。
それを歌っていく責任って重いと思うな。