前回の参議院議員選挙では、
最低賃金のアップを謳った政策を掲げる政党なり個人の候補者なりが目につきました。
むやみに最低賃金をあげても景気は良くならないと思います。
一時的には良い兆しがあるかもしれませんが、
その効果は否定的と推測します。
最低賃金をやたら上げた結果にこういう可能性がありますよ、
と今の韓国が教えてくれています。
私は就職超氷河期世代です。
おまけに、前の職場に入った頃はリーマンショックの煽りを受けまくって、
それがモロに給与に反映していました。
ですから、仕事があれば有難い、
と思う傾向があります。
そのような自分でも、
リーマンショックの頃に専門知識を求められる職に就いた知人が、
10年かけてじわじわ昇給して、
ようやく今の最低賃金まで到達したが、
新人募集の要件の給与欄を見た時に、
自分の経験はこの程度の評価なんだな
とスッと冷たいものが内側を走り抜けた、
と話していたのを聞いて、そりゃそうだ、と思いました。
つまり、
最低賃金が上昇するにつれて、
経験を持つ従業員のモチベーションはダダ下がりという反比例現象が起きるようです。
仕事自体にストレスはなくても、
数字で示されるものの威力は大きい。
見方をかえると、
どこまで行っても、人間は評価されている、という感覚に飢えている、とも言えるのかもしれません。