職場に年間かなりの頻度でお持ち込みいただく作品があります。
2枚一組の大きな和紙に染色された絵画です。
どうやら縁起物らしく、
2枚1組で機能するもののようです。
1枚は邪気を吸い取り、
もう1枚が良い気を発する、とのこと。
今の職場に入ってから一体何組扱ったことか。
私が扱っただけでも数え切れないくらいで、
他のスタッフが扱ったものも含めればかなりの数になります。
相当に有名らしく、
職場以外の知人に話してもすぐに、
「ああ、あれね!」
とリアクションがあります。
私自身は失礼ながら特に関心もなく、
一つの作品としてご注文をお受けするに止まっていました・・・全く趣味じゃない絵なので。
先日、
またこのひと組の絵画が持ち込まれました。
同じ作品とはいえ微妙に大きさが違うこともあります。
改めて採寸をするために、
丸められていた紙を作業台の上に広げました。
広げた瞬間、
これはあかん・・・
と思いました。
同じ絵柄のはずなのに明らかに様子がおかしい。
退色や破損ではなく、
もう、
見ているだけ、
そばにいるだけで気分が悪くなる。
2つの絵柄のうち、
どちらが「邪気を吸い取る方」かは存じ上げませんでした。
しかし、
開いた瞬間にわかりました。
一方がパンパンに吸い取っていましたから。
あの「縁起物」は一定の効果があるとわかりました。
夏の夕べにちょっと不思議なお話でした。
しかし、私にとってはリアルです。
快方に向かっていた第4レベル案件の皮膚炎症が再び悪化を始めましたから。