またまた、こちらの曲で演奏会に参加します。
コロナ禍以前ですと年末恒例の三都(京都、大阪、東京)廻り持ちの演奏会が、
まさかの真夏開催・・・。
組歌(くみうた)とは、三味線音楽の最も古い形と言われています。
琉球から伝わった蛇皮線を、
それまで平曲(平家物語)を琵琶で弾き語りしていた盲目の人たちが手にしたことで、
楽器に改良が加えられ(本州、畿内では蛇の皮が入手しにくいために猫、犬、馬の皮を代用しするなど)、
新しい音楽が生まれました。
その過程にあるのが「組歌」です。
「歌」
と言うからには、歌いますよ、歌いっぱなし。
むしろ、器楽部分のみを持つ曲が作られるのは後世のことでしてね。
さてはて、
個人的印象では組歌および超絶古典曲は極端に印象が異なります。
「菜蕗」「飛燕の曲」などのように格調高い歌詞を備えるものがある一方で、
「待つにござれ」のように、なんだか色っぽいものもアリアリで。
個人的に「色っぽさ」は地歌の魅力の一つだと思っているので、
断然、「待つにござれ」が好きよ。
「出口の柳」も同じ理由で好き。
度々申し上げますが、
おこと=良家の子女の嗜み
てのは近年のこと・・・そこそこ明治か大正期(私の「近年」感覚がおかしいと言う説あり)。
近世に作曲されたものだとむしろ色っぽい曲の方が多いんじゃない?
意外なところとしてはその他に、
おこと弾きは力持ちで(家具並みの楽器=箏を両脇に挟んで疾走できる)、
タフですし、アドリブに強いです、、、いくら慎重にしても絹糸を使う以上は何が起きるかわからないし、
指揮者がいないから本番で誰が曲を先導するかでテンポがかわっちゃうしね・・・たとえどれだけ下合わせをしようとも。
お着物を着てシュッとしているのは本番の数分間だけで、
普段のお稽古ではデニムだったりするのですよ・・・デニムは三味線を弾く時に膝ゴムが固定しやすくて良いのだ。
ガタガタ言いましたが、
結局はさ、
人間がやっている人間らしい音楽ですよ、ってこと。
あとは、好きか嫌いか、
じゃない?