京地歌は他の多くの楽器と同様に、
合奏してナンボ。
そもそも、
雅楽にルーツを持ち、
宮廷行事の衰退後に寺院で細々と伝えられてきた筝を八橋検校が改良を加え、
琉球から伝わった三線を自分たち仕様に変化させた三味線と合奏できるように生田検校が工夫した、という歴史があります。
日本音楽のエッセンスを誤解を恐れず表現するなら、
「細かすぎて伝わらない」。
わかりやすく、「合う」わけでは全くなくて、
じわじわくる。
私は幸運にも、この感覚を共有できる仲間が身近にいます。
地歌だと大学の後輩、でも演奏歴では先輩の社中仲間。
相手に乗っかって頼りきるのではなくて、
お互いに支えあっている感じ。
それぞれに自分のパートに責任を持つけれども、
人間だから時々・・・いやしょっちゅう、間違う。
でもそこをカバーしあえる関係。
あと、
まさに文字通り、
「息が合う」。
細かい緩急のつけ方がお互いわかってしまう。
言葉を使わない会話ができる関係・・・夫婦か!っていう感じになってますね。
まだまだ練習中の「打ち盤/横槌」はとにかく合わない、合わせるのが難しいとの前評判。
6月の所属団体の演奏会で一足先にこれを勉強していた後輩が、
「でもこれ、先輩(私)となら合います。」と師匠に言っていたらしい。
そこまで言ってもらえると嬉しくて、
後輩に迷惑をかけないように気合を入れ直して練習中です。